事務作業を自動化する3つの方法!自動化のメリットとポイント
今は、業務の自動化が重要な時代です。少子高齢化による生産性低下の解消や働く人の負担軽減のためにも、企業の業務自動化に注目が集まっています。
中でも、様々なデータを扱う事務作業の自動化には、RPAツールの導入が効果的です。事務員の業務効率化にもつながるなど、多くのメリットがあります。
この記事では、業務の中でも主に事務作業を自動化する3つの方法について、自動化のメリットとポイントをご紹介いたします。
事務作業を自動化する3つの方法
事務作業を自動化する方法の中でも、おすすめの「マクロ」「RPA」「AI-OCR」についてそれぞれ解説します。
【マクロを活用する】
マクロとは、ExcelなどのMicrosoft OfficeやGoogleのスプレッドシートなどの操作を自動化する機能(プログラム)のことです。
マクロを利用すると、データの入力や分類といった頻繁に行う操作を、正確に自動で実行できるため、業務の効率と品質向上に寄与します。
マクロは、Excelの操作だけでなく、アプリケーション間の連携も可能です。例えば、メールソフトと連携してメールを自動で送信するなど、様々な場面でマクロを活用することで、自動化できる業務が増えます。
ただし、Office以外のアプリケーションとの連携は難しい場合もあります。連携を考える際には、Office製品同士がおすすめです。
【RPAツールを導入する】
RPA(Robotic Process Automation)とは、手順が決まっている業務を自動化できる機能です。
RPAツールを導入すると、自動化したい業務の作業内容を設定することで、24時間365日機械が自動的に実行してくれます。
自動化は、パソコンを使ったさまざまな業務に適用できます。複数のシステムやツールを連携させる作業も可能です。
例えば、請求書作成や経費精算、競合の価格調査など、部門に関わらず、Excelのマクロよりも複雑で多岐にわたる作業は、RPAを用いて自動化できます。
【AI-OCRを活用する】
AI-OCRとは、人工知能(AI)を活用して、印刷されたテキストや手書きの文字をデジタルデータに変換する光学文字認識(OCR)技術を進化させたものです。AIとOCRを組み合わせることで、より高度な文字認識や文書処理が可能となります。
AI-OCRでは、例えば、文書内の情報の自動分類やエラー訂正、ワークフローの自動化などが実現できます。
テレワークによるペーパーレス化などで、大量の文書をデータ化したい場合にAI-OCRが効果を発揮します。
事務作業を自動化するメリット
事務作業の自動化には、企業にとって次の3つのメリットがあります。
【コスト削減】
自動化により、人件費(給料、残業代、新規雇用にかかる費用など)や時間を節約でき、コスト削減が実現します。
タスクの実行時間が短縮され、プロジェクトや業務の遂行にかかる時間が削減されます。これにより、人的リソースや設備の利用時間を最適化できます。
また、エラーの軽減や生産性の向上によって、不必要なコストやリソースの浪費を減少させることも可能です。
ツールの導入費用は発生しますが、人件費などの削減によって新規事業などへの予算を確保できるようになり、会社の成長につながります。
【生産性の向上】
繰り返し行うルーティン業務やタスクを、人間に代わって機械が自動で行うことで、従業員の負担が軽減されます。
同じ業務にかける時間や労力を節約できるため、従業員が他のクリエイティブな作業に時間を割くことができ、会社の利益向上や従業員個人の成長につながる可能性があります。
また、従業員の急な休みによる業務の滞りがなくなり、安定した業務実行が可能となります。そのため、会社全体で生産性が向上するでしょう。
【人為的な失敗の防止】
人間による作業では、どうしてもミスなどのヒューマンエラーが発生する可能性があります。失敗を防ぐために、二重の確認を行っているケースもあるでしょう。
自動化によって、これらのエラーを最小限に抑えられます。業務の正確性が上がり、品質の向上にもつながります。これにより、企業の信頼性もアップし、業績の好影響を与えることが期待できます。
事務作業の自動化を進めるためのポイント
次の3つのポイントをチェックし、自動化を段階的に計画・実行することで、効率アップやコスト削減などの効果を最大限に引き出すことができます。
【自動化する業務を洗い出す】
業務の実態を把握していないと、的外れな自動化が行われる可能性があり、無駄な自動化が進行してしまうかもしれません。
自動化すべきプロセスを詳細に把握し、どの部分が効率化やエラー軽減の対象になるかを洗い出して細かく分類します。操作ログや実際の作業を1つずつ確認し、内容や手順を可視化します。
自動化を行う際は、優先順位を決め、最も影響を及ぼすプロセスから取り組むのがおすすめです。例えば、時間・コスト・従業員の負担が大きい、導入効果が高いなどの要因を基にして優先度を設定すると良いでしょう。
【適切なツールを選ぶ】
業務の性質に合ったソフトウェアやプラットフォームを選ぶことで、効果的に自動化できます。
ツールも種類はさまざまで、機能や得意分野、サポート体制、料金、使いやすさなどが異なります。必ず比較し、自社の各部門に適しているか検討しましょう。無料トライアルが提供されている場合は、試してみることをおすすめします。
次項ではおすすめのツールを紹介しますので、参考にしてください。
【効果の検証を行う】
導入前に自動化の成功基準を明確に設定し、導入後はその成果を評価しましょう。
まずは、自動化する前と後で、どのくらい時間やコストを削減できるか確認します。作業を記録できるツールを使用し、毎日記録するのがおすすめです。
目標の達成度をモニタリングし、数値化して効果を分析・改善することで、さらなる効率化を目指せます。
事務作業の自動化におすすめのツール
自社の解決したい課題や予算、従業員のITレベルなどによって適したツールは異なります。ここでは、自動化におすすめの、RPAとAI-OCRを紹介します。
【業務を自動化する、おすすめのRPAツールを3つ紹介します。】
業務を自動化する、おすすめのRPAツールを3つ紹介します。
■RoboTANGO
RoboTANGOは、スターティアレイズ株式会社が提供するRPAツールで、働き方改革や業務効率化、生産性向上を目指す企業に最適です。
特に、1つのライセンスを複数のPCで使用できるフローティングライセンスが標準搭載されており、コスト削減にも寄与します。
また、月額5万円からの低コストでの導入が可能で、初めてのRPA導入にも適しています。
RoboTANGO
■アシロボ
「アシロボ」は、中小企業向けに特化したRPAツールです。
働き方改革時代のニーズに応え、定型作業だけでなく、多岐にわたる業務への導入や、様々なシステムとの連携が可能なデスクトップ型のソフトウェアとして開発されています。
また、1ヶ月間の無料体験版も提供されており、導入のハードルを低くしています。
アシロボ
■BizRobo!
「BizRobo!」は、RPAテクノロジーズ株式会社が提供するRPAツールで、日常のルーティンワークを効率化するための“ソフトウェアのロボット”です。
このツールは、日常業務を覚えさせることで、業務を高速で実行し、生産性の向上を実現します。
特に、低コストでの導入やオールインワンの価格体系、そしてスモールスタートからのスケールアップが可能な点が特徴的です。
BizRobo!
【PR】よみとる
「よみとる」は、紙やPDFから文字を抽出し、コピペ可能なスキャンデータをCSV形式で提供するAI-OCRサービスです。
初期費用、月額料金、テンプレート作成費用はすべて0円で、業界初の1枚100円からの価格体系を採用しています。
また、1年間の契約期間や固定の月額料金などの縛りがないため、利用者は柔軟にサービスを利用することができます。
<よみとる/a>
■DX Suite
「DX Suite」は、AI insideが提供するAI-OCRツールで、紙や画像、PDFなどの情報を価値あるデジタル資産に変換するサービスです。
企業の多くのアナログ業務、例えば申込書や領収書の管理などをデジタル化し、効率的に業務を進めることができます。
手書きの文字や活字にも対応しており、データ活用の可能性は無限大とされています。
DX Suite
■AIスキャンロボ
「AIスキャンロボ®」は、ネットスマイルが提供するAI-OCRサービスで、大量の請求書や発注書などの帳票入力業務を自動化し、業務効率化とコスト削減を実現します。
手作業での入力や帳票の照合作業を効率的に行うことができ、従来のOCRの限界を超えた高精度な読み取りが可能です。
また、クラウドベースのサービスとして提供され、常に最新の機能やサポートを受けることができます。
AIスキャンロボ®
まとめ
事務作業の自動化は、近年の働き手の不足やDXの推進の中でますます重要性を増しています。
その主要な方法としては、マクロ、AI-OCR、そして特にRPAツールが挙げられます。RPAは、プログラミング不要で多岐にわたる業務に適用可能で、うまく利用することで、業務の生産性を劇的に向上させることが可能です。
しかし、その導入に際しては、業務の棚卸しや運用体制の確立、そして適切なツールの選定が重要となります。
自動化には多大なメリットが存在するものの、適切でない導入は現場の混乱やセキュリティリスクを引き起こす可能性があるため、注意深く導入を検討し、実践することが求められます。